【検査能力に優れている】
病院や整形外科は、西洋医学的な方法論に基づいており、さらにシステムがきちんと決まっていて、その中で治療を行っているため、さまざまな検査によって診断して病名をつけ、その後で理学療法士などがリハビリを行うという分業体制になっています。
しかし、むち打ち症の多くは、検査では異常が見当たらないのに患者さんが痛みを訴えるケースが多いため、西洋医学的アプローチでは適切な治療をすることができなくなってしまうのです。さらに、整形外科などで一般的に行われている療法に「牽引」がありますが、むち打ち症の多くは「首が回らない」のに、牽引は首を引っ張って伸ばす治療になってしまいます。これでは患者さんが訴えている症状に対応した治療であるとは言えません。
【診察者と施術者の二役を担う】
接骨院・整骨院などの治療院では、柔道整復師が問診・視診・触診を入念に行って患者の異常部位を見極めて、そのまま手技療法などで症状に対処します。
ここでは柔道整復師が診察者と施術者の二役を担っているため、素早い対応が可能となります。
病院では初診時で症状が軽くなるということはあまりありませんが、治療院では初日に施術を受けただけで症状が緩和することがあります。これを東洋医学的な考え方で「診断即治療」といいます。しかし、治療院にはレントゲンやMRIなどお検査機能はないため、治療院で治療を受ける場合でも、病院などで検査をしておくことは大切です。
病院や整形外科では、患者さんのその日その日のコンディションは異なるのにも関わらず、一度設定された施術メニューが画一的に行われることが少なくありません。患者さんの筋肉の張りや関節の動き、体調などはいつも同じではありません。
治療院では、実際に施術にあたる柔道整復師がその時々の患者さんの状態をチェックして、それに合わせたオーダーメイドの治療を行っています。また、病院や整形外科などでは注射や投薬によって痛みをブロックしてしまう治療が行われますが、これは一時的に痛みを抑え込んでいる対処療法にすぎません。一方治療院では、人間が本来持っている自然治癒力を引き出しながら症状を改善させるための根本的な治療が行われます。
例えば、患者さんが肩や腰に痛みを訴えた場合、病院や整形外科などの西洋医学の医療機関では、レントゲンやMRIなどで検査を行い、その検査結果によって治療方針が定められます。しかし、むち打ち症のようなケガは、患者さんが痛みを訴えているのにも関わらず、このような検査では異常が認められないことが多いのです。こうした場合、西洋医学では「異常が認められないものは治療ができない」ということになってしまいます。
柔道整復師の行う治療では、検査で異常がなくても、患者さんの訴えを真摯に受け止めて、五感をフルに使って、問診・視診・触診を行って痛みの原因を探り当てていきます。
さらに、症状の根本原因が必ずしも痛みを感じる場所だけでなく、他の場所にあることもあるため、これをカウンセリングや触診によって解明していきます。そして、原因が解明されたら、ケガの状況、痛み方、生活習慣などを考慮して、その患者さんに最も相応しい治療方法を組み立てて、手技療法を中心とした治療計画を立てていきます。
治療院の柔道整復師は、既存の治療方法を型どおりにこなしていくのではなく、個々の患者さんの状態に合わせて、独自の技術や治療方法を構築していきます。
こうしてみると、むち打ち症のように、検査では異常個所が発見しにくい上、患者さんの日々の状態が変化することの多い傷病の治療は、オーダーメイドの治療ができる接骨院や整骨院などの治療院が最も適しているということができ、柔道整復師こそが、むち打ち治療の専門家であると言っても決して過言ではないと思います。
むち打ち症患者さんのむち打ち治療は、レントゲンやMRIなどの検査は設備の整った病院や整形外科に任せ、その後の治療は、接骨院や整骨院などの治療院で行うことが理想であるといえます。
また、むち打ち症に限らず、首や肩、腰の痛みなどで病院や整形外科での治療で一向に進展を見ない場合のセカンドオピニオンとして、接骨院・整骨院を選択されることをお薦めします。
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